歴史さんぽ 東京の神社・お寺めぐり
日本武尊の足跡、将門の伝承、源氏・徳川ゆかりの寺社
東京の地の昔は古代にさかのぼる。日本武尊が創建したといわれる根津神社、榊神社をはじめ、日本武尊着用の鎧を埋蔵した伝説が残る武蔵御獄神社など、神話の時代の痕跡をとどめる神社も多い。
奈良時代のものとしては、律令制のもとで置かれた国府である府中には、武蔵総社の大國魂神社がある。平将門の伝承が残るのは、神田神社や築土神社。
源氏ゆかりのものでは、源頼義が前九年の役に向かう途上戦勝祈願をしたことにはじまる大宮八幡宮や河内源氏の祖、源頼信が宿営したとされる場所に旗岡八幡神社など。
東京は江戸幕府が開かれてから大いに発展するが、江戸城の鬼門にあたる場所には寛永寺がある。寛永寺は天海の構想によってつくられたもので、伽藍は比叡山を模したものになっている。江戸時代は上野公園一帯が寛永寺の境内であり、比叡山にみたてた山上には延暦寺のにない堂や文殊堂を模した堂を建て、参道には清水寺にみたてた清水観音、不忍池を琵琶湖にみたてるなど、京・近江のミニチュアとなっている。
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